2007年11月11日

13.死のロード

テントを建て、キャンプサイトからメインストリートに戻った一行は、いくつかのグループに分かれて会場を散策し始めた。
会場と一言に言っても、フジロックの会場は非常に広い。
小さな街ひとつ分ぐらいの広さは裕にあるのだ。

俺はタラ、軍司とともに、歩き始めた。
ホテルおよびキャンプサイトから最も近い、屋内型ステージの『レッドマーキュリー』を越え、苗場食堂を軽く冷やかしたあと、4万人収容という最大規模を誇る『グリーンステージ』を横切る。
グリーンステージの次に広い1万人収容の『ホワイトステージ』を経て、いよいよ我々の出演する『ジプシー・アヴァロン』へ到着。
その時点で3人ともかなり疲れていた。
人ごみを掻き分けつつ、足元の悪い中、結構な距離を歩いた。
正直あの人ごみの中、機材を抱えてこの距離を歩くかと思うとぞっとする。

数分後、真鍋、山本さん、それにタッキーと合流する。
そういえばアーティスト専用の通路があるとかなんとか聞いていたので、改めてタッキーに確認する。
そして今度はアーティスト用の通路を通ってホテルに戻る。
この時点でタッキーはまだ近辺の視察を、タラもちょっと散策を続けるといって離脱した。

アーティスト用の通路はアスファルトで舗装されており、人も一切通ってないので、非常に歩き易かった。
が、坂が急で、迂回している分距離は長くなっているように思える。
ちなみにそのアーティスト用通路はちょうどグリーンステージの裏を通っており、少し離れた場所からグリーンステージ越しに客席(?)が見えるのだが、その人の多さたるや圧巻だった。

アーティスト用通路を歩いていると、何度か大型のワンボックスとすれ違った。
どうやら機材車らしく、この道を徒歩で利用しているのは我々ぐらいだった。
「もしかして機材車とか出るんちゃうん?この距離機材もって歩くの無理やで」
と軍司が言い出した。
試しに近くにいた警備員に機材車のことを訊いてみると、どうやら車両本部というのがあるらしいことがわかる。
そういえばホテルから会場に向かう際、やらた大型車の停まっていたところがあったことを思い出す。
あれが車両本部ではないか。
我々は早速車両本部に向かう。

「ま、ダメ元やし、ちょっと頼んでみよか」
と軍司が直談判に入る。
自分達が大所帯で、機材も多く、機材を抱えてあの距離を歩くのがいかにしんどいか、メンバーは歩いてもいいのでせめて機材だけでも運んでくれないか、と涙ながらに訴えたところ
「じゃあ、車出しましょうか」
と、意外とあっさり承諾してくれたのだった。

駐車場に戻ると、一行の何割かがそこに待機していた。
そして、機材車の手配に成功したことを告げると、一同大いに歓喜し、メンバーの士気は著しく向上した。

軍司の功績は絶大だった。
posted by hilao at 10:20| Comment(1) | 本文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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